メダカを購入して自宅に連れてきて、すぐに水槽に入れていないでしょうか?
生体にとって、環境の変化はかなりストレスのかかることです。メダカは魚の中では強い方なので、問題が無いこともあるかもしれませんが、弱い個体の場合は体調を崩し、そのまま死んでしまうこともあります。
それを防ぐため、水合わせというものをしなければなりません。この記事では、水合わせの仕方を解説します。
目次
カルキ抜き
メダカ飼育に使用するのは、水道水で問題ありません。しかし、水道水には殺菌のために、微量の塩素が含まれています。人体には影響のない微量なものですが、魚にとっては有毒です。そのため、塩素を取り除かなければなりません。
※井戸水の場合、塩素は含まれていません。
塩素は、一般的に一晩水を汲み置きすれば空気中に抜けると言われています。しかし、以下の環境だと抜けないことがあります。ご注意ください。
- 空気と接する面積が小さい(ペットボトル等)
- 温度が低い
- 日光に当たらない
私は、特に温度が低い冬場は早めに汲み置きをしておくことでカルキ抜きをしますが、新しい水槽の立ち上げ等の際は、以下のようなカルキ抜き用の薬品を使用します。
こちらは、カルキ抜きの効果の他に、自然環境水に近づけて、魚の活力を促す水に変えてくれる働きがあります。少々水に青みがかかってしまい、透明な水槽だとやや目立つのが難点ですが(^^;
消毒に使われている塩素のことをカルキという表現をしますが、厳密に言えば、水道水の塩素はカルキではありません。カルキとは、かつて水道水の消毒に使われていた次亜塩素酸カルシウムのことですが、現在は次亜塩素酸ナトリウムが用いられるのが主流です。水道水の消毒に用いられる塩素の総称として、カルキと呼ばれているようです。
水温合わせ
カルキ抜きが完了したら、次は水温合わせを行います。
人間も、温度変化が激しい季節の変わり目には体調を崩しがちですが、小さなメダカはもっと敏感です。急に違う水温の水に入れられると、体調を崩してしまい、そのまま死んでしまうこともあります。必ず水温を合わせましょう。
合わせ方は、購入したメダカを袋ごと新しい水に浮かべ、20~30分放置します。そうすることで、新しい水と元の水の水温をゆっくり合わせることができます。
水質合わせ
水温を合わせた後は、水質を合わせます。
水には、硬水や軟水、酸性やアルカリ性等、様々な質があります。水温と同じく、ゆっくり合わせないと体調を崩してしまう可能性が高まります。
メダカを袋から容器に移し、ゆっくりと水を入れて水質を合わせます。
水合わせにはいくつか方法がありますが、100円均一でも売っているエアーチューブを用いて、『点滴法』で合わせるのが一番メダカに負担が少ないです。
点滴法とは、水槽より低い場所に容器を配置し、エアーチューブの中の空気を吸い出すことで水が流れ続ける現象を利用し、少しずつ合わせる方法です。専用のキットもありますが、チューブしかない場合は先端を縛ることで水量を調整できます。
専用の道具がなくても、少量の新しい水を10分に1回程度入れ、それを5回程繰り返して慣らす方法もあります。
いざ、水槽へ!
水温と水質があったら、いよいよ水槽へメダカを移します。網でメダカだけを掬い、水槽へ入れます。
この時、水ごと入れてしまわないようにご注意ください。メダカを持ってきた水の中には、薬品やゴミが入っていることがあるためです。薬品の種類によっては、エビや水草等に影響が出ることがあります。
足し水
水合わせをした際に、捨てる古い水の中に入れているため、水が減ります。カルキ抜きを余分にしておき、減った分の水を足しましょう。
まとめ
いかがでしたか?いくつかの手順があり、最初は面倒と思うかもしれませんが、メダカを迎えるにあたって大切なことです。
連れてきてすぐに体調を崩してしまったり、死なせてしまわないよう、しっかり水合わせをして大切に迎え入れてあげましょう♪